プロキシサーバの利用とクライアント端末における名称解決の必要有無について

掲題の件、ちょっと整理する必要があったため記載してみる。

PACファイルを利用しない場合

通信の最終到達地点を通信対象サーバとして記載する。

また、プロキシ例外の項目についてはプロキシ通信の「例外ではない」か「例外である」かを記載する。

パターン1

  1. 通信対象サーバ:FQDN指定
  2. プロキシサーバの指定方法:FQDN+ポート番号
  3. プロキシ例外:例外ではない

このパターンではクライアントPCの通信先はプロキシサーバとなり、名称解決が必要となる。

パターン2

  1. 通信対象サーバ:FQDN指定
  2. プロキシサーバの指定方法:IPアドレス+ポート番号
  3. プロキシ例外:例外ではない

このパターンではクライアントPCの通信先はプロキシサーバとなり、名称解決は必要ない。

パターン3

  1. 通信対象サーバ:IPアドレス指定
  2. プロキシサーバの指定方法:FQDN+ポート番号
  3. プロキシ例外:例外ではない

このパターンではクライアントPCの通信先はプロキシサーバとなり、名称解決は必要となる。

パターン4

  1. 通信対象サーバ:IPアドレス指定
  2. プロキシサーバの指定方法:IPアドレス+ポート番号
  3. プロキシ例外:例外ではない

このパターンではクライアントPCの通信先はプロキシサーバとなり、名称解決は必要ない。

パターン5

  1. 通信対象サーバ:FQDN指定
  2. プロキシサーバの指定方法:FQDN+ポート番号
  3. プロキシ例外:例外である

このパターンではクライアントPCの通信先は通信対象サーバとなり、名称解決が必要となる。

パターン6

  1. 通信対象サーバ:FQDN指定
  2. プロキシサーバの指定方法:IPアドレス+ポート番号
  3. プロキシ例外:例外である

このパターンではクライアントPCの通信先は通信対象サーバとなり、名称解決が必要となる。

パターン7

  1. 通信対象サーバ:IPアドレス指定
  2. プロキシサーバの指定方法:FQDN+ポート番号
  3. プロキシ例外:例外である

このパターンではクライアントPCの通信先は通信対象サーバとなり、名称解決は必要ない。

パターン8

  1. 通信対象サーバ:IPアドレス指定
  2. プロキシサーバの指定方法:IPアドレス+ポート番号
  3. プロキシ例外:例外である

このパターンではクライアントPCの通信先は通信対象サーバとなり、名称解決は必要ない。

PACファイルを利用する場合

通信の最終到達地点を通信対象サーバとして記載する。

名称解決指定については、PACファイルの構文中に「isResolvable()」か「dnsResolve()」があるかないかを記載します。
正確には、構文中のどの判定式を通っているか調べる必要がありますが、大枠でざっくりと記載します。

また、return値の項目については「プロキシサーバ(FQDN+ポート番号」「プロキシサーバ(IPアドレス+ポート番号)」「DIRECT指定」のいずれであるかを記載する。

パターン1

  1. 通信対象サーバ:FQDN指定
  2. 名称解決指定:なし
  3. return値:プロキシサーバ(FQDN+ポート番号)

このパターンではクライアントPCの通信先はプロキシサーバとなり、名称解決が必要となる。

パターン2

  1. 通信対象サーバ:FQDN指定
  2. 名称解決指定:なし
  3. return値:プロキシサーバ(IPアドレス+ポート番号)

このパターンではクライアントPCの通信先はプロキシサーバとなり、名称解決は必要ない。

パターン3

  1. 通信対象サーバ:FQDN指定
  2. 名称解決指定:なし
  3. return値:DIRECT指定

このパターンではクライアントPCの通信先は通信対象サーバとなり、名称解決が必要となる。

パターン4

  1. 通信対象サーバ:FQDN指定
  2. 名称解決指定:あり
  3. return値:プロキシサーバ(FQDN+ポート番号)

このパターンではクライアントPCの通信先はプロキシサーバとなり、名称解決が必要となる。

パターン5

  1. 通信対象サーバ:FQDN指定
  2. 名称解決指定:あり
  3. return値:プロキシサーバ(IPアドレス+ポート番号)

このパターンではクライアントPCの通信先はプロキシサーバとなり、名称解決が必要となる。

パターン6

  1. 通信対象サーバ:FQDN指定
  2. 名称解決指定:あり
  3. return値:DIRECT指定

このパターンではクライアントPCの通信先は通信対象サーバとなり、名称解決が必要となる。

パターン7

  1. 通信対象サーバ:IPアドレス指定
  2. 名称解決指定:なし
  3. return値:プロキシサーバ(FQDN+ポート番号)

このパターンではクライアントPCの通信先はプロキシサーバとなり、名称解決が必要となる。

パターン8

  1. 通信対象サーバ:IPアドレス指定
  2. 名称解決指定:なし
  3. return値:プロキシサーバ(IPアドレス+ポート番号)

このパターンではクライアントPCの通信先はプロキシサーバとなり、名称解決は必要ない。

パターン9

  1. 通信対象サーバ:IPアドレス指定
  2. 名称解決指定:なし
  3. return値:DIRECT指定

このパターンではクライアントPCの通信先は通信対象サーバとなり、名称解決は必要ない。

パターン10

  1. 通信対象サーバ:IPアドレス指定
  2. 名称解決指定:あり
  3. return値:プロキシサーバ(FQDN+ポート番号)

このパターンではクライアントPCの通信先はプロキシサーバとなり、名称解決が必要となる。

パターン11

  1. 通信対象サーバ:IPアドレス指定
  2. 名称解決指定:あり
  3. return値:プロキシサーバ(IPアドレス+ポート番号)

このパターンではクライアントPCの通信先はプロキシサーバとなり、名称解決は必要ない。
※名称解決動作は行われるが、クライアント端末の外部に通信は行われない。

パターン12

  1. 通信対象サーバ:IPアドレス指定
  2. 名称解決指定:なし
  3. return値:DIRECT指定

このパターンではクライアントPCの通信先は通信対象サーバとなり、名称解決は必要ない。


本当はマトリックス表みたいな記載がよいのだろうけど・・・
以上になります。